〜 痛みのない範囲で、毎日少しずつ 〜
かつては「腰が痛いときは安静に」と言われていました。けれど今は、痛みのない範囲で少しずつ動かすほうが回復が早いことがわかっています。
長く動かさないでいると、腰やお腹まわりの筋肉が弱り、かえって痛みが長引きます。ここで紹介する体操は、こり固まった筋肉をやわらげ、腰を支える力を取り戻すための、やさしいものばかりです。
原因がはっきりしない腰痛(慢性腰痛)の多くには、ストレス・不安・気分の落ち込みが関わっていることが知られています。緊張すると筋肉がこわばり、「また痛むかも」という不安が体をさらに固くする——この悪循環が痛みを長引かせます。体を動かすことは、この緊張をほどき、気分そのものを軽くする効果もあります。
① 痛気持ちいい範囲で……痛みを我慢してまで伸ばさない。
② 呼吸を止めない……ゆっくり吐きながら伸ばす。
③ 毎日少しずつ……1回がんばるより、毎日コツコツが効きます。
あおむけで両ひざを立てます。お腹に軽く力を入れて腰を床に押しつける→ゆるめるをくり返します。骨盤を前後にコロンと転がすイメージです。
あおむけで片ひざを両手で抱え、胸のほうへゆっくり引き寄せます。お尻から腰が気持ちよく伸びたところでキープ。反対側、最後は両ひざも抱えます。
よつばいになり、息を吐きながら背中をネコのように丸め、息を吸いながらゆっくり反らします。背骨を1本ずつ動かすように、なめらかに。
あおむけで片足首を反対のひざに乗せ、下の太ももを抱えて手前に引きます。お尻の奥が伸びます。坐骨神経の通り道がゆるみ、足の張りもラクに。
あおむけで片足を上げ、太ももの裏を両手で支えてひざをゆっくり伸ばします。タオルを足裏にかけて引くと安全です。太もも裏の硬さは腰痛の大きな原因です。
あおむけでひざを立て、息を吐きながらお腹を薄くへこませ、そのままキープして呼吸を続けます。腰を支える深層の筋肉(インナーマッスル)を目覚めさせます。
あおむけでひざを立て、お尻をゆっくり持ち上げて肩〜ひざが一直線になったら数秒キープ、ゆっくり下ろします。お尻と体幹を鍛え、腰の負担を減らします。
よつばいから、片腕と反対側の足をゆっくり水平に伸ばし、体をまっすぐ保って数秒キープ。腰を安定させる筋肉をバランスよく鍛える、定番の体幹トレです。
すべてやっても10分ほど。まずは1日1回、できる範囲から始めましょう。朝起きたあとや入浴後の体が温まっているときがおすすめです。
「毎日ぜんぶ完璧に」より「今日は2つだけでも続ける」ほうが、ずっと効果的です体操を続けても、次のようなときは整形外科などの受診をおすすめします。
慢性的な痛みと気分の落ち込みが重なっているときは、こころの面からのサポートも役立ちます。つらいときは当院にもご相談ください。