〜 助かっている行動と、あとで困る行動を仕分ける 〜
先延ばし、衝動買い、話にかぶせる、夜更かし——こうした行動は、責められることが多いものです。けれども、よく見るとどれも「その瞬間は役に立っている」ことがわかります。楽になる、面白い、気分が晴れる、気まずさを避けられる。
困りごとになるのは、得は今すぐ来て、つけはあとから来るからです。そしてADHDの脳は、すぐ手に入る結果に強く反応し、遠い結果には反応しにくい——これは意志の強さではなく、報酬のしくみの違いです。
やることは3つです。①いまの行動を仕分ける ②あとで困る行動が、その瞬間に何を運んでくれているかを見つける ③同じものを別の方法で手に入れる。
「やめる」のではなく「置きかえる」。そのほうが、はるかに続きます。
いま、いちばん困っている場面をひとつ選んでください。全部いっぺんに扱うと、かえって進みません。
あてはまるものにチェックを入れてください。思いあたるものがなければ、下の欄に自分の言葉で書き足せます。できていることを先に見るのがコツです。
「あとで困る行動」から、いちばん変えたいものをひとつ選んでください。責めるためではなく、しくみを知るための作業です。
C1で書いた「手に入っていたもの」を、もっと安く手に入れる方法を探します。ぴんとくるものを選んで、自分用に書き直してください。
覚えておく・気をつける、は続きません。環境の側を変えて、がんばらなくても起きるようにします。
このまま印刷して持ってきていただければ、診察でそのまま使えます。うまくいかなかった場合も、大事な情報です。
入力内容はこの端末にだけ保存されます。外部には送信されません。
置きかえがうまくいかなかったときは、たいてい「大きすぎた」か「直後の得が足りなかった」のどちらかです。半分の大きさにするか、直後にうれしいこと(好きな飲みもの、音楽、チェックをつける)を足してみてください。
それでも動かないときは、環境の力が足りていない可能性があります。置き場所を変える、目に入らなくする、人を巻き込む——このあたりが効きます。
お薬は、この作業をやりやすくするものです。効いている時間帯に仕分けや準備をすると、ぐっと進みます。逆に、お薬だけでは「何をするか」は決まりません。効いている時間に、仕組みを作る——この組み合わせがいちばん強いと感じています。