〜 介護するあなた自身も、大切な存在です 〜
認知症のご家族を介護することは、心身ともに大変な日々の連続です。
このページは、介護の中で「困った」「つらい」と感じたときに、少しでもヒントになればという思いで作りました。
完璧な介護をする必要はありません。あなたが元気でいることが、ご本人にとっても一番の支えです。
毎日の生活の中で「どうしたらいいんだろう」と迷う場面は少なくありません。完璧にやろうとしなくて大丈夫です。ここでは場面ごとのちょっとしたコツをご紹介します。
認知症の方の「困った行動」には、必ず理由があります。ご本人なりの不安やとまどいが背景にあることを知っておくと、対応のヒントが見つかるかもしれません。
❌ 「盗んでいません!」と否定すると、かえって疑いが強くなることがあります
✅ 「困りましたね。一緒に探しましょう」と寄り添ってみてください
✅ あらかじめ「見つかりやすい場所」を決めておくと安心です
❌ 「さっき言ったでしょ」は禁句です。ご本人にとっては毎回が「初めて」なのです
✅ 初めて聞かれたように、穏やかに答えてみてください
✅ メモや張り紙を活用するのも手です(「今日は○曜日」「ごはんは○時」など)
✅ 事前の対策が大切です:GPS端末を持ち物に入れる、名前・連絡先を書いたものを身につける、近隣の方への声かけ
✅ 出かけようとしたら、無理に止めるよりも一緒に歩く、または「お茶を飲みませんか?」と気をそらす方法もあります
✅ お住まいの地域の見守りネットワークに登録しておくと安心です
✅ 鍵の工夫として、目立たない場所に補助錠を設置する方法もあります
ご本人も苦しんでいます。脳の病気による感情コントロールの障害であり、ご本人の「本心」ではありません。
✅ 直前の「きっかけ」を振り返ってみてください(環境の変化、体調不良、不安、痛みなど)
✅ 危険を感じたら、まず距離をとってください。あなたの安全が最優先です
✅ 主治医に相談しましょう。お薬の調整で改善することもあります
❌ 無理強いは逆効果になることが多いです
✅ タイミングを変えてみる、声かけの仕方を工夫してみる
✅ 「お風呂に入りましょう」ではなく、「足だけ温めましょうか」と段階的に誘ってみる
✅ 同性の介助者に変えてみると、スムーズにいくこともあります
施設にいても、自宅にいても、「ここは家じゃない」とおっしゃることがあります。
❌ 「ここがお家ですよ」と正論を言っても伝わりにくいことが多いです
✅ 「帰りたいですよね」と気持ちをまず受け止めてから、お茶や好きなことで話題を変えてみてください
介護する方が心身ともに健康でいることが、ご本人にとっても一番の安心につながります。
以下のような気持ちは、介護をしている方なら誰もが経験するものです。あなただけではありません。
介護保険制度を使うと、さまざまなサービスを利用できます。まずはお住まいの市区町村の窓口で要介護認定の申請を行いましょう。
| サービス名 | 内容 |
|---|---|
| デイサービス | 日中の預かり・リハビリ・入浴・食事など。介護者の休息にもなります |
| ショートステイ | 短期間(数日〜2週間程度)の宿泊。介護者のリフレッシュに |
| ヘルパー(訪問介護) | ご自宅にヘルパーが訪問。身体介護や生活援助を行います |
| グループホーム | 認知症の方が少人数で共同生活する施設。家庭的な環境です |
| 特別養護老人ホーム | 要介護3以上の方が入所できる施設。24時間の介護を受けられます |
お住まいの市区町村の介護保険の窓口で申請できます。申請後、認定調査員の訪問調査と主治医の意見書をもとに要介護度が決定されます。わからないことがあれば、地域包括支援センターに相談してみてください。
認知症になっても、感情は最後まで残ります。笑顔、音楽、なじみの場所——心地よい体験は、きちんと伝わっています。
一緒に散歩をする、昔の写真を見る、好きな音楽を聴く、花に水をやる——一緒にできることは、まだたくさんあります。
「できなくなったこと」ではなく「まだできること」に目を向けることで、ご本人の自信にもつながり、介護する方の気持ちも少し楽になるかもしれません。