スライドで学ぶ 大切な3つのポイント
脳の気分調節システムがうまく働かない状態。意志の力ではコントロールできません。
リチウムやバルプロ酸などの気分安定薬が波を穏やかにします。うつ病と間違えて抗うつ薬だけで治療すると、躁転や急速交代のリスクがあります。
睡眠のリズムが乱れると波が来やすくなります。毎日同じ時間に起きることが大切です。
気分の波(躁とうつ)が、ふつうの人より大きくなる脳の病気です。
性格や心の弱さではなく、脳の気分を調節するしくみがうまく働かない状態です。
がかかる、決して珍しくない病気です
紫の線=双極性障害の気分の波 灰色の線=ふつうの気分の変動
「元気すぎる」状態です。本人は調子が良いと感じますが、周りから見るといつもと違うことが多いです。
💡 ポイント:躁状態のときは本人が「治った」と感じて薬をやめてしまうことがあります。これが再発の大きな原因になります。
うつ病のうつとよく似た症状が出ます。双極性障害では、うつの期間のほうが長いことが多いです。
💡 大切なこと:双極性障害のうつ状態は「うつ病」と間違われやすいですが、治療法が異なります。正しい診断が回復の第一歩です。
双極性障害にはI型とII型の2つのタイプがあります。
躁が大きい
入院が必要になることも
軽躁+長いうつ
うつ病と間違われやすい
双極性障害は最も診断が遅れやすい精神疾患のひとつです。
正しい診断までにかかる時間
双極性障害には、典型的な躁・うつ以外にもつらい状態があります。
躁とうつが同時に起こる状態です。エネルギーはあるのに気分は落ち込んでいる、イライラして落ち着かないのに絶望感がある、など。最もつらく、危険な状態のひとつです。
年に4回以上の気分エピソードが起こる状態です。
気分安定薬は、躁とうつの波を穏やかにするお薬です。双極性障害の治療の中心になります。
最も歴史のある気分安定薬。躁とうつの両方に効果があり、自殺予防効果も報告されています。定期的な血液検査が必要です。
躁にも うつにも 血液検査あり躁状態の予防に効果的。急速交代型にも使われます。妊娠中は使用できないことが多いです。
躁の予防に 急速交代型にもうつの再発予防に特に効果的。少量から始めてゆっくり増やします。まれに薬疹が出ることがあります。
うつの予防に ゆっくり増量お薬の選び方は症状やタイプによって異なります。主治医と相談しましょう。
双極性障害のうつ状態に、抗うつ薬だけで治療すると悪化するリスクがあります。
双極性障害のうつには気分安定薬が基本です。抗うつ薬を使う場合は、必ず気分安定薬と一緒に使います。
「うつ病の薬が効かない」と感じたら、双極性障害の可能性を主治医に相談してみてください。
双極性障害は再発しやすい病気です。でも、お薬を続けることで再発を大きく減らせます。
5年間の追跡調査の結果(Colom et al., 2003)
双極性障害では、生活リズムの乱れが波を引き起こすことがわかっています。毎日のリズムを整えることが、いちばんの再発予防です。
💡 IPSRT的考え方:対人関係・社会リズム療法(IPSRT)では、日々のリズムを安定させることが気分の安定につながるとされています。完璧を目指さず、「だいたい同じ時間」を意識しましょう。
波の初期サインに気づくことが、早めの対処につながります。自分だけのサインを知っておきましょう。
毎日の気分を簡単に記録すると、波のパターンが見えてきます。「あれ?」と思ったら早めに主治医に相談しましょう。
双極性障害のある方のご家族は、対応に悩むことが多いと思います。特に躁状態のときの対応は難しいです。
「水を差す」のではなく、「一緒に気づく」という姿勢が大切です。
💡 ご家族も大切にしてください:支える側も疲れます。家族会や相談窓口を利用して、自分自身のケアも忘れないでください。
お疲れさまでした。最後に、大切な3つのことをもう一度確認しましょう。
躁とうつの波がある脳の病気。「性格」ではありません。
抗うつ薬だけでは悪化することがあります。気分安定薬で波を穏やかに。
毎日同じ時間に起きる。それがいちばんの予防薬です。