〜 ふらつきに、少しずつ慣れていく 〜
「めまい」とひとことで言っても、原因はさまざまです。下の赤い危険サインがない、ぐるぐる・ふわふわするタイプの多くには、体操(前庭リハビリ)が役立ちます。
寝返りや起き上がりなど、頭を動かすと数十秒グルグル。最も多いタイプ。体操が効きやすい。
強いめまいの後に残るふらつき。慣らす体操で回復を助けます。
バランス機能の衰え。練習で取り戻せます。
ふわふわが続く。不安と深く関わるタイプ。
私たちのバランスは、耳の奥(内耳)・目・足の裏から届く情報を、脳がまとめて保っています。めまいは、この情報がズレてしまった状態。
あえて少しずつ頭や目を動かすと、脳が新しいバランスに「慣れて」調整し直します。これを前庭代償と呼び、めまい体操はこの脳の力を引き出します。動かさず安静にしすぎると、かえって回復が遅れます。
少しめまいが出ても大丈夫です。転ばない安全な場所(ベッド・壁ぎわ・椅子のそば)で、無理のない範囲から始めましょう。気分が悪くなったら休みます。
頭は止めたまま、目だけを動かします。
目は前の一点(指先など)を見たまま、頭をゆっくり動かします。
頭位めまい(BPPV)に広く使われる体操です。ベッドの端に座って行います。
足の裏からのバランス感覚を鍛えます。必ず壁や手すりのそばで。
めまい体操は、1〜2回ではなく、毎日コツコツ続けることで効いてきます。数週間つづけるうちに、ふらつきが軽くなっていくのが目安です。
「めまいが出るからやらない」ではなく「少し出ても、安全に続ける」ことが回復への近道ですBPPVには「エプリー法」という、頭をいくつかの向きに動かして耳石を戻す方法もあります。効果が高い一方、正しい向きで行う必要があるため、まずは医師・理学療法士の指導のもとで行うのが安全です。自己流での無理な実施は避けましょう。
強いめまいを経験すると、「また起きたら…」という不安が、ふわふわした感覚を長引かせることがあります。検査では異常がないのにふらつきが続くタイプ(持続性知覚性姿勢誘発めまい・PPPD など)は、不安や緊張と深く関わっています。
このタイプには、めまい体操に加えて、呼吸を整える・考えのクセをほぐすといったこころのケアがよく効きます。「気のせい」ではなく、ちゃんと対処できるめまいです。
めまいと不安が重なっているときは、こころの面からのサポートも役立ちます。つらいときは当院にもご相談ください。